インカの時代「プラチナ」と呼ばれた天日塩
世界遺産として知られるマチュピチュから程近い標高3000メートルのアンデスの高地に広がる広大なマラス塩田。そこでは、こんこんと湧き出る天然塩水から、昔から変わらぬ伝統的な手法で、天日塩作りが行われている。かつて海であったところが隆起し、山脈が形成されたところ。その過程で地中に閉じ込められた太古の海水が湧水となり、インカの時代に築かれた棚田へ流れ込む。アンデスの太陽をいっぱいに浴び、一月もすると天日塩が生まれる。穢れを知らないこの白い結晶は、かつて同じ重さの金と取引され「インカの白金」と讃えられていたと言う。大地のエネルギーが凝縮した「インカ天日塩」は、ミネラルバランスを超えた価値を秘めています。
相互扶助の精神と人と自然の調和の結晶(クリスタル)
「インカの聖なる谷」ウルバンバのマラス塩田は、世界的にも稀有な「天空の塩田」として知られています。白亜紀に海底が隆起して形成されたアンデス山脈の標高3000mの源泉からは、けがれない太古の海に由来する濃厚な地下塩水が湧き出し、谷の急斜面に築かれた3000枚の棚田で、太陽と風の力で天日濃縮します。この天空の塩田で作られた天日塩は、インカの時より600年もの間相互扶助の精神により大切に守られ、村人の生活を支えて来た「人と人の絆」そして「人と自然の調和」の結晶(クリスタル)です。
インカの歴史、文化、大地の生命エネルギーを感じる天日塩
南緯13度18分10秒、西経72度09分21秒、海抜6271mサルカンタイ山を最高峰に頂くビルカバンバ山系の中程に位置するのがマラス村。聖女アスンタと聖フランシスコを守護神として祭る山間の小村の人口は約6000人、今なおケチュア語が公用語として話されている。インカ天日塩が生産されているのは、このマラス村に隣接するマラス塩田。総面積7.19ha、平均斜度40度の谷の斜面にびっしりと張り付く5000にも上る棚田塩田は、マラス村とお隣のピチンゴト村在住の200家族により共同所有され、村人たちはキヌアやジャガイモの栽培に携わる一方、農作業の合間を縫って製塩業を営む。マラス塩田の年間生産量は薬1200トン。塩の収穫は乾季を迎える5月~10月に限定される。アンデス山系の湧き水を天日乾燥する天日塩は、単なるミネラルバランスだけではなく、成分値には表せない、その土地が持つ歴史や文化、大地の持つ生命エネルギーなど「プラスα」を感じます。